山中 良太
yamachoo567
■概要
育成の属人化に悩むEM、育成に向き合うメンター、そして成長の軸をつくり始める若手──
本セッションは、三者が抱える「1on1がうまく機能しない問題」を乗り越えるための実践談です。
1on1が機能せず、育成が自分の力量に依存してしまう──そんな経験はありませんか?
私は2023年の春、新卒のメンターを初めて任された際にその状況に直面しました。
傾聴が得意でない私では1on1が機能せず、「このままでは続かない」と感じ、育成経験のあるシニアに相談して「シニア+私+新卒」での2on1を始めました。
2on1では、私とシニアがメンター役・コーチ役を入れ替えながら対話を進め、フラットな関係性が生まれました。
シニアの問い方や視点を観察することで、傾聴が苦手な私でも育成の型を掴み、弱みと強みを相対化できました。
育成は「一人で抱えるもの」から「共に成長する場」へと変化していったのです。
2on1は当初こそ私の未熟さを補う工夫でしたが、やがて個人依存の育成をチームで支える「仕組みづくりの実験」へと発展しました。
実践を重ねる中で、EM・育成者・成長当事者がそれぞれ異なる課題を抱えていることに気づき、2on1で解決できる手応えを得ました。
・EMの課題
・育成が特定の人に依存し、負荷が集中していた
→複数人で育成を担う体制が生まれ、負荷が分散した
・育成者の課題
・育成が空回りし、成果が届かず、モヤモヤしていた
→伴走者の存在で弱み・強みが相対化され、成長と自信に繋がった
・成長当事者の課題
・視点やロールモデルが一人に固定され、成長幅が狭かった
→複数視点に触れ判断軸が育ち、自分らしい方向性を描けた
本セッションでは、新米メンターからリーダー・EMへと立場を広げつつ、2on1を軸に育成文化を育てたプロセスを紹介します。
属人化しがちな育成をどう仕組みに変え、チーム全体で人を育てる体制へ発展させたのか──その試行錯誤と学びから、「成長し続けるチーム」を作るヒントを共有します。
■対象の聴衆
・育成の属人化に悩むEM
・育成に向き合う新米EM/リーダー/メンター
・成長の軸をつくり始める若手メンバー
■得られるもの
・属人化を抑え、チームで育成を回すためのヒント
・一人で抱え込まない伴走型育成スキルとその始め方
・複数視点を取り入れ判断軸を育てる方法