組織の『沈黙の負債』を暴け:EMによるドキュメント戦略と、意思決定コストの黒字化 by masayasu-sano

Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(20分)

組織の『沈黙の負債』を暴け:EMによるドキュメント戦略と、意思決定コストの黒字化

neozeonic masayasu-sano neozeonic

概要

ドキュメントは単なる情報共有ツールではなく、組織全体の生産性や競争力を支える「資産」です。
でも多くの組織ではドキュメントが軽視され、まともな管理がされないまま散在し更新されることもなく陳腐化し、日の目を浴びることなくいずれ闇に葬られます。
その結果、プロジェクトの遅延や技術的負債の温床となり、最終的には組織全体足枷となった挙句に士気や成果に悪影響を及ぼします。
EMとしての経験を通じて、私は何度もそのような問題に直面してきました。
その中で、ドキュメントを「組織の最重要資産」として再定義し、とにかく全てを文字に書き起こし(かっこよく言えば運用ルールを構築することで)、プロジェクトの円滑な管理進行や新規参画メンバーのオンボーディング期間短縮、4Keysなど開発生産性指標の向上といった結果に繋げてきました。
今回は、ドキュメントを活用できていない組織が抱えるリスクを明確にし、ドキュメントを中心とした組織運営がどのように技術的負債を解消しつつ組織の生産性を高め、事業貢献できるかを実践的なアプローチや失敗例を交えてお話ししようと思います。

アジェンダ

  1. 「書かない組織」のリスクと課題(現状把握)
  2. ドキュメントの再定義:単なる記録から「最重要資産」へ(価値の共有)
  3. 戦略的ドキュメント・ポリシーの設計と実践(計画と実践)
  4. ドキュメントがもたらす具体的な事業成果(成果の共有)
  5. AI時代におけるドキュメント運用の未来(未来の展望)

Learning Outcome

対象の聴衆

  • 課題(属人化、遅延、情報共有不足)を組織戦略として解消したいEM
  • プロジェクトの根本課題を解決して事業貢献に繋げたいプロジェクトマネージャー
  • チームや組織の生産性を向上させるための実践的な方法を模索しているリーダー

聴衆が得られるもの

  • ドキュメントの価値を再認識する視点
  • 独自のドキュメント・ポリシー設計
  • 事業価値への接続