Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(40分)

QA組織の変化を支える仕組みと基盤づくり 〜自律的に動ける組織を目指して〜

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概要

本セッションでは、組織拡大に伴い生じたQA課題に対し、QA組織が体制と運営を見直し、変化を進めた実践を紹介します。

開発やプロダクトの組織が成長に合わせて仕組みを変える一方、QA組織は従来のやり方を続け、変化に追いつけていませんでした。

当初、QAEは開発チームに入り、QAの実践をリードする立場として活動していました。
しかしチームが増えるにつれ、横断的なイネイブリング活動を強化し、レビューや壁打ちなどの支援を通じての関わり方も進めました。
一見うまく機能しているように見えましたが、少しずつQA組織としておこなえていることの幅が狭くなっていきました。

そこで「ボトムアップ」と「トップダウン」の両輪を活かすことができるQA組織にする必要があると考えました。

まず、QA組織のメンバーがより自律的に動けるように「成果を出せる環境作り」「成果が評価される仕組みづくり」「成果を知ってもらう仕組みづくり」を整えるために、次のようなことを進めていきました。

  • 進む方向性の提示として目指す姿の共有
  • 進む方向の後押しをするためのスキルの現状把握とスキルアップ支援
  • 評価の軸の明確化と方向性がよりわかる等級制度の見直し

さらに、QA組織が他組織と動けるようにマネジメント層との連携強化や、そのための品質保証部から本部への拡大など、より横断的に動けるような組織へと整備をしていきました。

この両輪によって、QA組織が他組織と連携しながらQA面でリードできる基盤が整いつつあります。
結果として「QAEをどこにアサインするか」ではなく「どんなスキルが必要か」という視点でQA体制を検討できるようになり、組織全体で考える第一歩が進み出しています。

組織の変化に合わせてQA組織が適切にコミットメントできるようにするための実践と、その過程で得た知見を共有します。

Learning Outcome

対象:QAに関わるメンバー、EM、プロダクトマネージャー、開発チームのメンバーやEMなど

得られること

  • 組織の成長に合わせてQAの役割や体制を再設計するための視点
  • QA組織が他組織と連携しやすい仕組みを整えるアプローチ
  • メンバーが自律的に動けるようにする制度・支援設計の具体例
  • 変化を続ける組織でQAが持続的に機能するための実践知