Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(20分)

恐怖の大王を迎え入れる - 強い組織はパラシュート人事を乗りこなす? -

daiksy だいくしー daiksy

EM Conf 2025で、新任マネージャーとしてパラシュートで現場に降りていくときのふるまいについてお話をしました。このトークでは、パラシュート人事によって降下していくマネージャーをまるで「恐怖の大王」のようだと表現しました。
https://speakerdeck.com/daiksy/emconfjp2025

今回は、パラシュート人事を受け入れる側のマネージャーの視点で強い組織はなにかを考えます。

パラシュート人事によって組織が混乱した経験を持つ人はそれなりにいらっしゃると思います。できれば避けたいことですし、恐怖の大王サイドにも配属先の現場を尊重するふるまいを期待したいとは思います。一方で、急激な市場の変化に対応するための経営判断として、大きな素早い方針転換が必要なケースもあります。その場合、前任者とはまったく異なるビジョンを持ったマネージャーに対して、既存のチームの仕事や方針が、新しいマネージャーにとっても価値があることを説明し、アラインメントしてチームの混乱を最小限に留めるのも中間管理職の重要な仕事です。

前任者とまったく正反対の方針を持つ「恐怖の大王」をマネージャーとして迎え入れたとしても、もともとのチームに明確なビジョンと価値創出に自信を持ち、新しい方針の下で変わらず価値が出せる。これができる組織は相当強い組織であると言えるのではないでしょうか。

チームが成果を出すためには、現場とマネージャーがお互いに協力しあい、てこの作用を生じさせる必要があります。そのためには、現場がマネージャーを支え、フォロワーシップを持つことも重要です。

このトークでは、「恐怖の大王」をうまく迎え入れ、価値を出すマネージャーのふるまいについて考え、どうすればうまくいくか。逆に、それでもうまくいかないケースはどういうときか。これらを考えてみたいと思います。