荒井 勇輔
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私が所属するGENDAでは、4年前にテック組織を立ち上げ、そのタイミングでエンジニア向けの等級制度(グレード)を策定し、運用を始めました。
当時は4名でのスタートでしたが、事業の成長に伴い採用を進め、現在は80名を超えるエンジニア組織へと拡大しています。扱うプロダクトや求められる役割も増え、
立ち上げ当初とは前提が大きく変わりました。
その中で、初期に整備した等級制度が徐々に実態と合わなくなり、評価や採用の判断にも影響が出てくる兆しがありました。
本来であれば制度を基準にスピード感を持って意思決定すべきところが、制度そのものが足を引っ張り、判断が遅くなることが懸念される状況でした。
そこで私はVPoE として制度の見直しを担当し、最終的には等級制度を廃止して、職位ごとに役割と期待値を定義する方式へ切り替えました。
あわせてキャリアラダーも再構築し、マネジメント以外の成長ルートも明確にしました。これにより、役割や専門性が増える状況でも制度の見直しを継続的に行いやすい形へと変えています。
一方で、制度を刷新したことで、制度の浸透や基準の捉え方にばらつきが生まれるなど、新たな課題も見えてきています。
本セッションでは、私の実体験をもとに以下をお伝えします。
成長を続けるエンジニア組織が制度にどのように向き合うかを共有することで、制度設計に関わる方やキャリアの土台づくりに携わる方々の参考になればと思います。