河野圭一郎
kawanotron
メンタル不調による休職や離職を防ぎたい。一緒に働く仲間が自分らしく活躍できる環境をつくりたい。そんな想いから、私は傾聴を学び始めました。ところが実践を重ねる中で、相手の深い心の領域に触れる難しさや、ネガティブな感情をどう受け止めるかに悩むようになり、より体系的に学ぶため「ケアストレスカウンセラー」の資格を取得しました。
学びを通じて気づいたのは、カウンセリングとは「相手の自然治癒力を引き出す」営みであり、それはまさに『自律』を支える行為だということです。テキストには「自分のペースで仕事ができる」「自分の意見を反映できる」「自分の技能や知識を仕事で使うことができる」といった状態が理想とされていました。これはまさに、私たちエンジニアリングマネジメントが目指す「自律的なチーム」と同じ構造です。
本セッションでは、カウンセリングの基本的な考え方をもとに、エンジニア組織のマネージャーがどのように「メンバーの心を支え、自律を促すマネジメント」を実践できるかをお伝えします。具体的には、1on1やフィードバックの場で使える傾聴スキル、関係性構築のヒント、そして「心理的安全性」と「自律」の両立を実現するための実践知を共有します。
マネージャー自身の『人の話を聴く力』を高めることが、チームの力を最大化する第一歩になる。そしてその先に、一人ひとりが「ここにいていいんだ」と感じ、自分らしく活躍できるチームが生まれる――そんな組織づくりへのヒントをお届けします。