高橋 陽太郎
PoohSunny
【概要】
組織のスケールが求められる現代において、EMの責務は技術戦略やチームマネジメントに留まらず、次世代のリーダーを育成し、組織を持続的に成長させていくことです。しかし、育成を義務やタスクとして捉えるだけでは、真のリーダーシップや熱意は伝播せず、組織の成長は時間とともに停滞します。
本セッションのメインテーマは、「育成とは、惜しみない熱意と愛情を注ぐ『恩送り』である」という思想を、いかに組織のシステムとして定着させるか、です。EMが育成対象に注いだ強烈な熱意は、受け手の意識と行動の変容を促し、その熱量を受け取ったメンバーが次の担い手として還元する「恩送り」のサイクルを生みます。この熱の循環こそが、組織全体を持続的かつ加速度的に成長させ、スケーラブルな組織にするにするエンジンとなります。
本セッションは、リクルートで新卒の育成を数多く経験している筆者が、新卒育成施策を土台としつつ、その一連の営みの中にある「恩送り」の思想と、それが組織に熱を伝播させ、成長を促すメカニズムを深く掘り下げて解説します。
具体的には、リクルートの新人が経験する各種イベント(新卒研修、Will-Can-Mustを通じた育成支援と実務におけるフィードバック、成長発表会を通した内省)を通し、「恩送り」の仕組みをどのように実践しているかをお伝えします。
【Learning Outcome(対象の聴衆と、その人たちが得られるもの)】
対象の聴衆
・育成を通した持続的な組織のスケーリングに貢献したいと考える方
その人たちが得られるもの
・EMが持つ「情熱」を、受け手の意識と行動変容を促し、組織の成果とスケールに直結させるための具体的な関わり方(恩送り)とその影響力を理解できます。
・育成のための仕組みを単なるタスクではなく、組織全体の熱量を伝播させるシステムとして設計する具体事例と、その意図を持ち帰ることができます。
補足資料:
本セッションは、下記の内容をベースに、より具体的な運用をお伝えします。
https://speakerdeck.com/recruitengineers/techcon2025-takahashi