Engineering Management Conference Japan 2026
セッション(20分)

モノリシックで肥大化した組織のリアーキテクチャ 〜設計から推進まで〜

starmiya_miyuki みゆき starmiya_miyuki

概要

背景

採用が進んで開発組織が50人以上に膨れあがってくると組織・チーム運営に様々な課題が発生します。とりわけモノリシックなシングルプロダクト組織だと、その傾向はより顕著にみられます。
まずはアプリケーション側からモノリシックアーキテクチャからモジュラーモノリスに移行していきましたが、組織は長らくそれらを十分に扱える体制ではありませんでした。

課題

AI Agentの台頭で開発能力は上がっているのに、その開発能力をチームがうまく扱えていませんでした。
また、チームがプロジェクトに依存していたせいで、プロジェクトの流動性が高い分、コードベースの保守やチームのナレッジ形成が容易ではありませんでした。

対策

上記の課題を解決すべく以下のような対策を設計、推進しています。

  • チームトポロジーの見直し
    • Spotify modelを基礎にマトリクス型の組織とします
  • ロールの見直し
    • チームのリードと技術領域のリード、ギルドマスターを追加します
  • モジュールオーナー制
    • コードベースのモジュラーモノリス化に伴いのオーナーチームの概念を設け、管轄外モジュールを変更する場合はオーナーチームのレビューを促します
  • チームサイズのバリデーション
    • AI Agentによってエンジニアのケイパビリティが増えるのでチームサイズにバリデーションを設けます
  • スキルの可視化
    • AI Agentによって技術領域の越境が促進されるので、他技術領域での開発能力を可視化します

Learning Outcome

本セッションでは上記の背景から対策までを詳細に説明し、硬直してアジリティが低くなった組織を復活させるような処方箋を提供します。
また、この設計がフィットしない組織でも、組織設計の議論の土台になれば幸いです。

対象者

  • EM/VPoE
  • 開発組織の採用責任者/CHRO

得られるもの

  • 組織の設計力
    • トポロジー設計
    • チーム設計
  • リアーキテクトの推進体制
    • 運営体制
    • スケジュール