本発表では、関数型プログラミングにおいて最も強力な概念の一つである、残りの計算を表す"継続"とその進化について、歴史的背景から最新技術までを包括的に整理します。
アセンブリレベルのコントロールフローやC言語のgotoといった低水準の制御命令から、構造化プログラミング期における明確な制御構造の発展、そしてSchemeにおけるcall/ccなどの継続演算子の登場へと、歴史を辿っていきます。さらに、CPS変換やANF、CFGとの対応を通じ、言語処理系の中間言語としての継続の性質について考察します。
加えて、async/awaitやモナド、代数的効果といった近年発展を続けている副作用の管理方法や、ワンショット性を考慮した効率的な実装など、先進的な概念・技法について論じ、継続が言語設計および実装に与える影響と今後の可能性を探ります。