2018年にver.1.0がリリースされた新言語 Julia について、自己の経緯をベースに関数型プログラミング(以降 FP と略記)の観点で紹介・解説します。
Julia はマルチパラダイムを謳っており、特別 FP に特化した言語というわけではありません。所謂『関数型言語』と呼ばれる他言語にはよくあるけれど Julia にはない機能・言語仕様もあります。一方で、動的言語でありながら構造的に設計された型システムを持ち、多重ディスパッチという機構とそこから導かれる強力なポリモーフィズム、また
Lisp 由来の『真のマクロ』などのメタプログラミング機構を持っています。その辺りを足がかりに、以下のような内容について紹介・解説します。