PHP の pcntl 関数を使おうと思っても,使い方が難しそうに感じるという方は,結構いらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに,pcntl はプロセスコントロールと読みます。pnctl 関数を使えば並列/並行に何かしらの処理を非同期でできるようになります。
また,pcntl 関数に近いもので posix 関数もあります。本トークではこれらの使い方の説明や,それに関連する周辺知識から,どういったケースで利用できるかなど,幅広くお話できればと思います。
みなさんは,PHP で電卓を作ろうとしたとき,どのような実装を思い浮かべるでしょうか。正規表現で式を分解したり,そのまま eval に突っ込んだり…と,様々な方法があるかなと思います。電卓を作るからには「4 × √ ((5! + 2^8) - (4! + 2^8))」のような複雑な式を計算したいと考えるはずです。
そこで,本トークでは,数式をトークンごとに分割し,トークンそれぞれに意味を持たせるために抽象構文木と呼ばれる形に変換して,実際に計算をさせるまでお話します。また,時間があればデモも行います。
アクセスカウンターといえばインターネット黎明期に流行ったコンテンツの一つですね。アクセスカウンターは,ウェブサイトにアクセスしてきたクライアントをカウントしていくものです。番号がゾロ目であったり,キリのいい数字になると「キリ番」と呼んだりしていました。
実は PHP だけでアクセスカウンターを本気で実装しようとすると考慮しなければいけないことがあります。例えば同時アクセスがあった場合に,数字を保持しているファイルが破損してしまったりしないように,悲観的ロックや楽観的ロックといった技術が必要になってきます。
本トークでは,本気のアクセスカウンターを作るにはどのような実装とすべきか,またそれに付随する周辺知識などをお話できればと思います。
フレームワークや独自実装を用いて、ファイルのアップロードを対応しているプロダクトも多いのではないでしょうか。
実は私は、画像や音楽ファイルを含めたファイルのアップロードが、おそらくプロダクト開発をする上で苦手だなと感じることが多々あります。
「$_FILES を参照するだけでいいじゃん」そう思う人もいると思います。しかし、ファイルのアップロードというのは、より気を使わなければいけないことが多々あります。拡張子だけで、特定のファイル、例えば image.jpg というファイルの中身が png で送られている場合などもあり得ます。これはまだかわいいレベルです。そしてこれよりも悪質なものをアップロードされてくる場合もあり得ます。
以前、PHP を用いたファイルアップローダーサービスを一時的に運営しておりましたが、実装の際に、気をつけていた脆弱性や攻撃などを、フレームワークや独自実装において気をつけるべきアップロードされたファイルへの対応についてお話できればと思います。
Laravel sail を使っている方なら、一回は目にしたことがある Mailhog。他にも MailCatcher といったローカルでメール送信のテストをすることがあるのではないかと思います。
実際にこういった SMTP サーバーの役割を果たすものは使ったことがあるものの、どういう仕組みでメールのやり取りがなされているのか
興味がある方もいらっしゃるかと思います。
そこで、本トークでは SMTP サーバーとしてのプロトコルの解説から、PHP だけで SMTP サーバーを作るにはどうしたらよいのか、テクニックも含めて解説します。
ほぼエンジニアがいない状態からある程度の人数までスケールした組織で、コードの変化や Developer Experience がどのように
変化したのか、時系列で語られることはそうそう多くないです。採用から始まり、プロダクトを作っていく過程で、避けて通れないのが組織の成長です。
少ない人数では上手く機能していたのに、エンジニアが増えた途端、組織が機能しなくなったという話もよく耳にします。
そこで本トークでは、組織規模が大きくなるにつれて、実践した Developer Experience への取り組み、取り組んだ結果、どのように PHP で書かれたプロダクトに影響が及ぼされたのか、ノンフィクションでお話します。
PHP 8.1 から Fibers が導入されました。それ以前の非同期処理といえば、Swoole などが筆頭になっていました。
非同期処理ライブラリが PHP にビルトインされるのは PHP に革命をもたらしたと言っても過言ではありません。
しかし、Fibers ではできないこと、Swoole でできることなど、実際には分かれています。
そこで、Fibers と Swoole の違いはなにか、それぞれの使い方を広く浅く本トークで解説します。
PHP に FFI が導入されてから、どういう用途で使えばよいか悩んでいる PHPer も多いかと思います。
PHP FFI を介したモジュールの呼び出し方から、自作 の C/C++ のモジュールの作成から呼び出し方、
そして libusb と呼ばれるモジュールで USB で接続された機器の一覧を取得する方法など、どのように FFI を活用していけばよいのかを本トークで解説します。
重たい処理をキューに任せることで、早めにレスポンスを返すことが可能です。しかし、Laravel 標準のキューサーバーの処理速度にはある一定の限界があります。
弊社では、1 回あたり数十秒かかるような処理をキューに任せているのですが、キューが積まれすぎて処理しきれず破棄されるといった事象が起こっていました。
Laravel には Laravel Horizon と呼ばれる並行並列でキューを処理ができるライブラリがあるのですが Redis のみのサポートで、弊社では Amazon SQS を使用しているため、導入には至りませんでした。そこで、Amazon SQS 向けに Laravel のキューサーバーを自前で実装し直し、処理速度を 4 倍に向上させました。
どのように処理速度を高めるのか、そのテクニックのご紹介と実際のプロダクションへの投入、得られたパフォーマンスなどを本トークでお話します。
何度も遭遇する PHP の「Allowed memory size of ...」。しかし、結局解決方法がわからず、最後には「ini_set('memory_limit', -1)」でその場を凌ぐという苦い経験をした方も多いのではないでしょうか。
PHP ではガベージコレクションもそれなりに発達しており、メモリを気にしないで書けるから良いと思っている人も少なからずいらっしゃると思います。
しかし、裏を返すと、メモリについてあまり考える機会がないとも言えます。PHP7.4 から弱参照といった機能も入り、メモリ管理に少しずつ関心が寄せられてきているのではないかなと思います。
そこで本トークでは、PHP でどのようにすれば省エネにメモリを使えるか、書き方のヒントまで含めてお話できればと思います。