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「法改正を乗り越えるiOSアプリのリリース戦略」というタイトルでiOSDC Japan 2023に登壇してきました

2023/09/06に公開

こんにちは、Luup iOSチームの茂呂(@slightair)です。

iOSDC Japan 2023 にて「法改正を乗り越えるiOSアプリのリリース戦略」というタイトルで、LUUP iOSアプリが法改正にどのように対応したのかという内容を発表してきました。

https://fortee.jp/iosdc-japan-2023/proposal/55dd365f-c0c1-4a1c-a58d-9ee3ef83b438

これまで自分は、iOSDCに様々な形で参加してきました。
一般参加者としてはもちろん、スピーカーとして登壇させてもらう年もあれば、企業スポンサーブースでひたすら会社説明をしている年もありました。
どうしても都合がつかなくて参加できず、悲しい思いをした年もありました。

お盆休みを過ぎるとiOSDCの季節、という感じが自分には染みこんでいますが、 今年もとても楽しめました。運営スタッフの皆様、スポンサーの方々、いつもありがとうございます。
オフラインでの参加自体が久々というのもありますが、やはり人が多く集まるイベントは楽しく、iOSDCコミュニティーの方々に直接会ってたくさん話ができてとてもうれしかったです。

この記事は、iOSDCの参加報告も兼ねて、発表内容について簡単に紹介するものになります。
発表資料も合わせて読んでいただければと思います。

はじめに

2022年4月19日(火)に電動キックボードをはじめとする電動小型モビリティの車両区分を新しく定める改正道路交通法が国会で成立しました。
そして、この改正法が2023年7月1日(土)に施行されることが今年の1月中旬頃明らかになりました。
これを受け、Luupは新しい交通ルールの適用に向けて車両やアプリの改善を進めていくことになりました。

新しい交通ルールに則って適切にサービスが運営されている状況にするのはもちろんですが、改正法施行後の環境で安全に・気持ちよくサービスを利用してもらいたい、既存のユーザーに対しても変化がよりよい体験につながることを期待してもらいたい、ワクワクしてもらいたいということを考えて対応を進めてきました。

その上で、改正法施行日に極力サービスを止めない、止めてもダウンタイムを短くするということを意識していました。

改正法施行にあわせてやってきたこと

Luup の会社全体を見渡すと様々なことを行っていました。
例えば、新しい交通ルールの啓発のために、安全講習会などの実施やブログ・特設サイトなどで交通ルールの変更点や注意点を解説してきました。
新しい交通区分に合わせたハードウェア対応もそうですし、アプリでの利用準備手続きの改善もしています。
また、アプリはこのタイミングで対応言語に英語を追加しました。

サービスを極力止めずに法改正対応を進める工夫

普通に考えると、改正法施行後の対応を含んだ大きなアップデートバージョンを作り、改正法施行日に大型のリリースをすることになると思います。
しかし、LUUPでは事前に新しい交通ルールを理解してもらったり、新交通ルールテストや年齢確認が行えるようリリースを小刻みに行い、これらの機能をアプリに追加してきました。

法改正のような大きな変更を一気に受け入れるのは一般的には難しく、ユーザーには事前に十分時間をとって対応を進めてもらいたいと考えてのこと、さらに前述したサービスを改正法施行前後で大きく止めないための工夫になります。

また、改正法施行の直前2週間前から実証実験下での電動キックボードの新規利用受付停止も行っています。
これも、新規ユーザーの混乱を防ぐと共にスムーズに切り替えを進めるための工夫のひとつです。
同時にアプリの最低利用可能バージョンの引き上げも行い、リニューアル後の新規利用手続きがすべてのユーザーに届くような工夫をしています。

法改正を乗り越えて

半年間、法改正対応のために計画を立てて準備を進めてきました。
結果大きなトラブルもなくリリースを完了し、法改正を乗り越えられました。
サービスとしては、施行日当日に車両の深夜メンテナンスの数時間程度のダウンタイムで切り替え対応ができ、とてもうまくいったと考えています。

法改正はなんとか乗り越えましたが、新しい交通ルールに則って気持ちよくサービスをご利用いただくための取り組みは続けていく必要があると思っています。

おわりに

LUUPでの事例を紹介しましたが、大きな変化を乗り越える際の事前準備やユーザーコミュニケーションの方法は他のサービスにも適用できるものだと思っています。
今後もより安全に、気持ちよく、便利にサービスを利用していただけるようにがんばりたいと思います。

最後に、iOSDCコミュニティーの方々にはLUUPでの事例を発表する機会をいただき、本当にありがとうございました!

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