ようやく暑さのピークが過ぎたなーと思いながらもまだまだ暑い9月のこの時期ですが、今年は不思議なことにとても涼しい4連休でしたね。

この時期のイベントといえば新型iPhoneの発表...ではなくiOSDC Japanですが、今年は初の完全オンライン開催。

気温とともにいつもと違うiOSDC Japan 2020でしたが、僕はいつもどおりスタッフとして参加してきたのでそんなお話をツラツラと書きます。

※ ちなみにカバー画像は当日スタッフの短足犬さんが書いてくれた僕のドット絵です。多くのスタッフ分を書いてくれたみたいで、一同大喜びでした。

iOSDC Japan について

僕のブログを見つけるような人はだいたい僕の知り合いだと思うのでもはやって感じですが一応。

iOSDC Japan 2020
iOSDC JapanはiOS関連技術をコアのテーマとした技術者のためのカンファレンスです。

ってことで、iOS(はじめApple, モバイルアプリ)関連の開発者が集まって知見を共有したりワイワイするイベントです。2016年に始まって今年が5回目の開催でした。

2020年のiOSDC

昨年までの直近3回は早稲田大学の施設をお借りしてやっていて、朝から晩まで走り回っては🍺を飲んで...っていうのを繰り返してたんですが、今年はコロナの影響で初の完全オンライン開催でした。

実行委員長である@tomzohさんのブログに書かれているのですが、今年は比較的安全に倒して「ちゃんと開催する」ということを一番の目標にした内容となってます。

一番大きなところだと、最も重要なコンテンツであるトークを事前録画して当日配信するだけの方式にしたところがあります。

過去のiOSDCに参加された方は肌で感じられていると思いますが、iOSDCはとっても「コミュニケーション」を重視しています。特にライブでのコミュニケーションですね。情報だけならビデオでいいんだけど、物理的に集まってワイワイやるあの空気感などがカンファレンスの醍醐味だと思っていたわけですね。

なので今年も(ちょうど今回のLTのように)「ライブ配信」を検討はしたのですが、オンライン勉強会経験者からやっぱり当日トラブルが多いということで、今年は録画を配信する方向で決まりました。実際、9/20のお昼頃に数分だけニコ生が止まったりもあり、それを考えると録画しておいたことは正解だったなと感じています。(配信会場の提供含め3日間つきっきりでバックアップいただいたドワンゴのメンバーには感謝しかありませんが)

ちなみLTについてはあの時間にシビアなギリギリ感も楽しいよねってことで、こちらは生配信に倒しました。やっぱりあれはあれで盛り上がったのでこれも1つ正解だったなと思ってます。

スタッフの視点から

てことでそんなオンライン開催のiOSDC Japan 2020だったわけですが、例年通り今年もスタッフとして参加してきました。

一応ここ5年の参加形式を書いておくと

  • 2016年 : スピーカー
  • 2017年 : スピーカー, コアスタッフ
  • 2018年 : スピーカー, コアスタッフ, スポンサー (三冠達成)
  • 2019年 : コアスタッフ, スポンサー
  • 2020年 : コアスタッフ

という感じです。

当日の様子

運営スタッフは大きく分けて 物理参加リモート参加 の2つのグループで運営してました。前者はドワンゴ社の会議室をお借りしてニコ生の配信を行うチーム、後者は主にDiscord上でAsk the Speakerの進行をサポートしてくれるチームです。僕は前者の方。

上で「トークは録画」と書いたのですが、実際の配信はスケジュールに合わせて動画を切り替えていく手運用の部分があり、これを物理参加のチームでやっていた感じです。うまくいくのであれば1日分の大きな動画にして朝から再生するだけ...という運用もできると思うのですが、今回は都度調整のきく手動での切替となった感じです。

ちなみに配信の様子はこんな感じです。

スタッフの左手から

  • トーク再生モニタ : トーク動画を再生して配信PCに入力する
  • 配信PC : トーク動画や幕間の動画などを切り替えつつ, ニコ生に配信するPC
  • モニター用iPad : ニコ生から正常に映像と音が出てるかの確認
  • 各種切り替え用PC : 配信中に裏側で必要な切り替えデータの操作など

という感じです。これ以外にもスタッフ用Slack, Discordなども必要に応じてチェックしないといけないので、各トラック思ったより忙しい感じでした。

とはいえ、@tomzohさん, @rela1470さんがシステム組んでくれなかったら、もっと複雑 or 実現不可能だったので、2人には感謝です。

そして、配信してる一方でリモート参加のメンバーはDiscordを見事にまわしてくれました。

ここで懺悔しておきます。

今回担当割を決めたのは僕で、物理とリモートの連携は難しいかなと思って当初物理参加の人だけで回そうとしていたんですよね。

結果、完全に間違いでした。ホントにすみません。
そしてありがとうございました。

感想

以下感想です。

スタッフの仕事できる感すごい

これは毎年思うことなんですが、スタッフの仕事できる感が本当にすごいんですよね。
だって2.5日の間で各メンバーが自分から仕事を見つけて動き、アイディアを出して高速に改善していくんです。

特に今回はDiscord初挑戦で加減がわからなかったし、リモートメンバーは自宅からで情報量も(物理に比べて)限られていたと思うんです。なんですが #readmeチャンネルを作ってAsk the Speaker関連のアナウンスを広げに行ってくれたり、スタッフ用のボイスチャンネルを作って物理メンバーと常時連絡とれるようにしてくれたりと、予定していなかった素晴らしいアイディアを繰り出していました。

この カンファレンスを成功させる というゴールに向かって1人ひとりが頭使って動いてる感じ、そしてその中で一緒にやれる感じが最高に気持ちいい。僕にとってスタッフをやる1つの醍醐味がこの感覚だったりします。

裏側のシステムのすごさ

最初の方で「安全に倒して録画配信にした」って書いたんですが、今だからこそ言いますが、これはこれで安全ではなかったと思うんですよね。

スタッフMTGで「録画にしたほうがいい」って主張した記憶あるんですが、70を超えるトークをすべて事前に録画し終える (かつ動画のフォーマットや尺もちゃんと揃える) ってぶっちゃけムリだと思いつつ言ってました。録画が終わったら徹夜で動画の切り出しやる作業くらいは手伝おうって心の準備だけしてたくらいです。

そこを全部システム化しちゃったのが@tomzohさんです。
ブログに少し説明があるのでぜひ見ていただきたいんですが、fortee(カンファレンス管理システム), Zoom, YouTube Live, Dropboxを連携させて完パケデータを大量生産するシステムを作ってしまいました。スタッフ側でやったのは録画の生データから切り出し時間をチェックしてforteeに入力していくだけです。

ブログの中でもちゃんと解説記事書きたいって仰ってるので、ぜひ期待したいところです。

自分の変化

最後は大した話じゃないのですが、今年は中身ちゃんとチェックしなきゃって思えるトークが去年に比べて多いなーと感じました。

で、その理由はと言うと今年の春からiOSエンジニアとしてまたコードを書き始めた自分の変化なのかなと思ってたりします。去年は100%マネージャだったしなんなら採用担当って感じだったので、やっぱり技術について心の距離ができてたと思うんですよね。

今年は書く側に戻ってきて、ここ数年のブランクに苦労してる部分もあるので、新しい技術・知識に関するモチベみたいなのが底上げされてる感じがしています。

てことで、この記事を書いてる最中も気になるニコ生のタイムシフト再生でセッションを聞いています。

iOSDC Japan 2021?

まだ完全に気が早いタイミングですが、それにしても来年がどんなカタチでの開催になるのかは気になるトピックだったりします。

たとえば、コロナが収束(治療法が確立するシナリオも含めて)したとして、どんな開催形式になるかを考えてみるわけです。その場合でも、去年みたいな過密な開催は依然として難しいだろうなーと思うんですよね。

となると、物理開催にしても参加者数(チケット枚数)は大きく削る必要があるかもしれない。そしてそうなると代替策としてオンラインはやっぱり必要なのかなって思っちゃうわけですよね。

というか、今年オンライン配信によって地方からでも参加可能な手段を提供した以上、来年それを止めるという選択肢はないだろっていう気がしちゃいますよね。ただそうすると物理参加の方とリモート参加の方の両方が良い塩梅で参加できる仕組みにしないとなんですよね。

たとえばAsk the Speakerはモデレータがついて物理・リモートどちらからでも質問できるようにしなきゃかな...?とか。

まだ今年のKPTもしてない状態なので来年については白紙ですが、その辺りを意識しつつよりよいカンファレンスを目指していければなーと今から思っています。

あ、そんな感じで「こうしたらもっと楽しくなりそう」ってアイディアがある方は、ぜひ来年はスタッフとして参加してください!それこそハイブリッド開催になると会場とオンラインで多くのスタッフが必要になると思います。

一緒に作る側にまわってみませんか?

iwillvlog

さいごに、来年に向けての野望を書き残しておきます。

もともと写真・カメラ好きだったのですが、最近はVlogとくに「Cinematic Vlog」と呼ばれるジャンルに興味が出てきております。その影響か7月末にEOS R5を買ったのに加えて一眼用ジンバルも買ってしまいました。

で、それらをスタッフ会場に持っていってスキマ時間で撮影してたのですが、終わって眺めてみると全然グッと来るショットがない!!

やっぱり最初から意識して素材を撮らないとだめですね。そしてそのためには日頃からアウトプットしないと。

というわけで素人なりに動画づくりを勉強しつつ、来年は参加者最初?の#iwillvlogをキメたいなーと考えています。

以上 iOSDC Japan 2020 参加ブログでした!!